【2024年刊行】20世紀前半における中日連載漫画の比較研究

【2024年刊行】20世紀前半における中日連載漫画の比較研究

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20世紀前半における中日連載漫画の比較研究

【内容紹介】中国と日本では、漫画はともに長い歴史を持っている。同じアジアにある両国では、誇張・風刺・ユーモアなどの手法を利用して漫画を創作する際、文化的に共通点が多い。19世紀末から20世紀初頭において、新聞・雑誌メディアの発展によって、欧米の漫画文化の影響で連載漫画は中国と日本でほぼ同時に発展し始めた。ほぼ一世紀経って、両国はそれぞれ独特な漫画発展の道を歩んできたが、その発端当時の比較研究はあまり行われてこなかった。本書はその分野に切り込んだ本格的な研究書である。

本書は三つの部分に分けられている。第一部は20世紀前半における日本と中国の新聞・雑誌漫画作品を辿って、近代漫画発展の様子を外観する。第二部は比較を中心に、「ノンキナトウサン」(日)と「王先生」(中)、「翼賛一家」(日)と「牛鼻子」(中)、「のらくろ」(日)と「三毛」(中)の比較によって、戦前・戦中の漫画にみられる両国の社会状況が窺われる。第三部は戦時下における漫画家団体とその機関誌の比較を行う上に、『北京漫画』、『中華漫画』、『中国漫画』といった日本軍の支配の下で刊行された三冊の雑誌を中心に、漫画による日本国策の宣伝、中国漫画家の反抗を窺うことができる。


【推薦の言葉】日本と中国での漫画発展の歴史は微妙に異なる。その両者に違いはあるものの、共通点が多い。この本は、日本と中国の漫画の歴史に目配りしながら、漫画とは何かを探求する、極めて真摯な比較漫画論である。――竹内オサム・同志社大学名誉教授

【著者紹介】著者 徐 園(じょ えん)中国人民大学外国語学院日本語学科副科長、準教授。1981年山東省生まれ。吉林大学外国語学部日本語学科学士、中国人民大学外国語学院日本語研究科修士課程修了、同志社大学社会学研究科メディア専攻博士課程修了、メディア学博士号取得。主な著書に『日本における新聞連載子ども漫画の戦前史』(日本僑報社刊)。本書は中国教育部第7回高等学校科学研究優秀成果賞三等賞、第14回華人学術賞受賞。

【書誌データ】
20世紀前半における中日連載漫画の比較研究
著 者 徐 園(じょ えん)
発行者 段 景子
発行所 株式会社 日本僑報社
判 型 四六判 264頁 並製本
定 価 4500円+税
発売日 2024年 3月20日
ISBN 978-4-86185-342-5
注文先 https://duanbooks.myshopify.com/products/342